雨の水みち 維持管理ワークショップ

世田谷区成城地区から雨水浸透を学ぶ

成城学園前の銀杏並木が黄金色に染まる2021年11月23日、「市民科学プログラムによる都市型水害に備えるアイデアの実践」事業の第1回ワークショップ(WS)を開催しました。これは近年多発するようになった集中豪雨などの水害に備えるために、東京都市大学(TCU)が東京都と3年間かけて行うもので防災まちづくりガイドラインの作成などを目指すものです。
参加者は、成城自治会、東京都市大学、東京都都市整備局、世田谷区土木部から総勢12名。

銀杏並木の落ち葉ひろいで水みちをきれいに

最初に成城学園前の銀杏並木で行われた「落ち葉ひろいリレー」に参加しました。なぜ雨水浸透のWSで落ち葉ひろいなのかと不思議に思うかもしれません。しかし、緑化率が高いことは、豪雨時に雨水を土に浸透させることに役立つのです。また、落ち葉ひろいで道路面を清掃するだけでなく、側溝に落ち葉がつまり雨水がきちんと下水に流れなくなるのを防ぐ効果もあるのです。

側溝に枯れ葉が詰まると、せっかくの浸透ますに水がしみこみにくくなることを確認しました

まち歩きで水みちを学ぶ

まち歩きの目的地は、雨水浸透施設を設置している住宅2軒です。
最初に訪問したお家では、雨樋の下に大きな瓶(かめ)を設置。庭の水遣りに利用し、ビオトープができているとのことでした。

雨樋から貯水瓶に水を貯める施設。庭には小さなビオトープ。

道すがら、世田谷区より雨水の排水方法について解説がありました。普段なかなか気付かない側溝のかたちなどを参加者は学びました。

水みちと地形を共に考える

まち歩きの後、世田谷トラストまちづくりビジターセンターにて参加者全員で成城地区のみず道を考えるWSを行いました。地区全域の大きなベースマップと、下水道・雨水ます、緑地、集水域、そして水みちの情報を使って、どのように集水するとよいかを視覚的に整理していきます。高低差や緑視率から体感的に感じられる集水域やその中のみどりの環境を、実際に地図で確認しました。

成城地区のベースマップを囲んでWS。地図上の赤い線は集水域の境界、黄色い線・点は下水道や雨水ます、青い線はを示している。

参加者は付箋にさまざまな課題やアイデアを書きます。水色の紙には雨水に関する提案、黄色の紙には緑地に関すること、そしてピンクの紙にはまちの現況などについて、自由に書き込み、ベースマップに貼り付けていきました。

参加者がそれぞれの視点で成城のまちとこれからの豪雨対策やみず道についての意見を述べ、WSは終了。
集中豪雨による防災対策と同時にヒートアイランド防止や自然の湧き水、生物多様性にも重要な役割を果たす「水みち」。今後もこうしたWSなどを通じて市民と共に考え、水と緑に関する市民科学プログラムを実践していきます。