雨の水みち 普及啓発ワークショップ

水みちのみどりをデザインしよう

「雨の水みちワークショップ」が、東京都市大学環境学部環境創生学科の横田研究室・丹羽研究室主催で2021年12月5日開催されました。

参加者は小学生とその父母4組の計8名でした。東京都(都市整備局)、オブザーバーとして世田谷区にも参加頂きました。雨水の流れ方を一緒に学び、洪水防止やわき水を守る知恵を一緒に育みます。

地形やまちのしつらえから、雨の水みちを読み解く

午前中は、雨水を坂の下に流さないまちづくりを考える「流域水みちフィールドツアー」です。世田谷区の岡本の丘緑地を起点に、約1kmの道のりを探索しました。岡本の丘緑地は、丸子川と谷戸川に挟まれた丘陵地で、ここから緩やかに下りながら、岡本わきみず緑地、瀬田4丁目旧小坂緑地でわき水を見ていくコースです。

子どもたちに手渡されたのは【水みちマップをつくろう!】と題した地図と、青色と緑色の2種類のシール。フィールドツアーの道中、地図上に示された25カ所について、水が流れ出しそうなところには青色のシールを、水をしみこませたり貯めたりできそうなところには緑のシールを貼っていきます。

道の両側にふたつの駐車場があります。ひとつは地面が砂利、もうひとつはアスファルト舗装です。どちらが青でどちらが緑のシールなのでしょう。
ツアーの最終地点は、台地の水を集めて多摩川に注ぐ丸子川です。雨水を涵養して流していくことで、ヒートアイランド抑制にもつながっていきます。

参加した親子からは「まったく意識したことのない観点でまちを見られて有意義だった」「身近なところに涵養の工夫がされていることを発見できた」「駐車場の浸透目地の意味を初めて知った」などの感想を頂きました。

模型をつかって雨水の浸透を考える

午後は、二子玉川駅にほど近い東京都市大学二子玉川夢キャンパスにて「水みち模型製作ワークショップ」です。住宅地の中で、どのような工夫をすれば雨水を地面に浸透させることができるかについて、住宅と庭の模型を使って考えます。

事前に準備した家と敷地の模型を前に着席。その傍らには植栽や雨樋、浸透升に見立てた模型材料が並びます。植栽はスポンジ、樋はストロー、浸透升は吸水率の高い激落ちくんなど。

敷地の中で家やカーポートの配置を決め、庭に植栽(スポンジ)を敷き詰めます。そして、庭を構成するアイテムは、「浸透ます」「浸透目地」「雨水タンク」「池・ビオトープ」「植栽」「雨どい」です。

敷地境界にはきちんと浸透目地を!

完成後は、なんと豪雨実験というメインイベントが待ち受けていました。600mlの雨をペットボトルで降らせ、敷地内でどれだけの水を保水できるか測定するというもの。敷地外に出た水を集めて測定しました。一番多く流れたものでも200ml。流出を30%に抑えた保水性能の高い住宅地の提案となりました。

雲に見立てた脱脂綿の上から、大雨を降らせました。

子どもたちからは、「考えながらの模型づくりが楽しかった」「浸透目地や植栽、屋上緑化を入れたのがよい結果につながった」などの感想がありました。そして、頭をひねりながら熱心に模型製作をする子どもたちに寄り添う父母からは「水と景観のバランスを考えていたようだ」「きちんと意味を考えて作製していて頼もしかった」「それぞれの子どもが大人の視点と変わらないほどよく理解していた」などの意見が寄せられました。